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アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎とは

アレルギー性結膜炎とはアレルギー反応が関与する結膜の炎症疾患であり、かゆみなどの自覚症状を伴うものです。

アレルギー性結膜炎の症状

季節性アレルギー性結膜炎の症状は、花粉の飛散時期など毎年同じ時期に、目やまぶたが痒くなり、まぶたがはれたり、結膜が腫れたり充血、涙が増加するなどが挙げられます。
その際に、目をこすったりすると結膜が水脹れのようにゼリー状にふくらんでしまうこともあります。
他の結膜炎に比べて、かゆみが強いのも特徴です。
通年性アレルギー性結膜炎では1年を通してかゆみや、充血、流涙、目脂などの症状を自覚します。
しかし、慢性に経過しており、症状に乏しい症例などもあります。

アレルギー性結膜炎の診断

アレルギー性結膜炎の診断は患者の症状や眼の所見に基づいて行われます。
主な症状として、かゆみ、充血、結膜の腫れや充血、異物感、涙が過剰に出るなどがあげられます。診断には症状を詳細に伺うことと眼の検査が重要です。
アレルゲンが何か診断をつけるための検査として、血液検査RAST(ラスト,radioallergosorbent test)で、ある特異的なアレルゲンに反応する血液中の免疫グロブリンE(IgEアイジーイー)という物質を個別に調べることで、原因物質を診断することもできます。
ハウスダストや数種類の花粉、動物の上皮など可能性の高いものを選択して調べていましたが、最近は1回の検査で36~48項目など多数の項目の特異的IgEを全て調べられる検査もあります。
検査結果は、それぞれのアレルゲンに対するIgE抗体の量を『陰性』『陽性1~6』までの7段階に分類します。
3割負担の保険診療で4000円程度で、お茶の水頭痛めまいクリニックでも血液検査によって調べることができます。

アレルギーの原因として、スギは2~4月、ヒノキは4~5月、カモガヤ、オオアワガエリなどのイネ科は6~10月、ブタクサ、ヨモギなどのキク科は8~10月に症状が出やすくなります。
ハウスダストやダニ、ネコやイヌが原因の場合は一年中症状が出ます。

アレルギー性結膜炎の治療

アレルゲンを特定して避けることの他に、対処療法として、抗アレルギー薬の点眼を行います。
アレルゲンとなる花粉が本格的に飛散する2週間ほど前の症状がないか、あってもごく軽度の時期から抗アレルギー薬の点眼を開始する治療法が初期療法です。
初期療法を行うことで、症状が発現する時期を遅らせることと、花粉飛散ピーク時の症状を軽くすることが期待できます。東京では1月下旬ごろからとなます。ご相談ください。
抗アレルギー点眼薬は作用機序によって大きく2つに分けられます。

1、メディエーター遊離抑制薬

スタミンやロイコトリエンなど炎症の元となる物質の遊離を抑制する

先発品名

アレギサール®、ペミラストン®、リザベン®、トラメラス®

2、ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)

ヒスタミンの受容体をブロックする

先発品名

ザジテン®、リボスチん®、パタノール®、アレジオン®、アレジオン®LX

このうちザジテン®、パタノール®、アレジオン®はメディエーター遊離抑制作用も併せ持ちます。
また、アレジオンは防腐剤の塩化ベンザルコニウムが入っていないので、ソフトコンタクトレンズを使用中にも点眼をすることができます。

重症の場合はステロイド点眼薬の使用が検討されることもあります。
この薬は炎症を抑える効果がありますが、体質によってはステロイドを少量でも使用することにより、眼圧(目の中の圧)が上昇する方がいらっしゃいます。
必ず眼科で経過を見ていくことが必要になる薬剤です。

アレルギー性結膜炎の予防

アレルギー性結膜炎の予防には原因の物質を特定し、回避することが重要です。
一部の患者さんでは、免疫療法が検討されることがあります。
免疫療法は、特に重症のアレルギー性結膜炎や、アレルギー性鼻炎と合併している場合に有効です。

アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)

舌下免疫療法で予防することができるのは、スギの花粉やダニがアレルゲンになっているアレルギーです。
舌下免疫療法は、舌の下にスギ花粉やダニから取った抽出物の錠剤を入れて溶かして吸収させ、だんだんと体を慣らしていく方法です。

以下の2種類の薬があります。

① シダキュア

スギ花粉を原料としたエキスを含む薬剤であり、これを少量から投与し、維持量まで徐々に増やしていき、体を慣らしていくことで、スギ花粉症の諸症状を改善する薬です。
投与開始後1週間は、シダキュア スギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、シダキュアスギ花粉舌下錠5,000JAUを1日1回1錠、舌下に1分間とどめておいた後、飲み込みます。
その後5分間は、うがいや飲食を控えることが必要です。

主な副作用として、口の粘膜の腫れ、 耳や口の中のそう痒症 、のどの不快感 、口内炎 などがあります。
これらは抗アレルギー剤の併用、あるいはシダキュアの減量で副作用を軽減できますので、その場合は医師にご相談ください。

虫歯や口内炎、口内のヤケドがある場合は、治るまで内服を停止してください。
まれにアナフィラキシー 、血圧低下 、呼吸困難 、全身が赤くなる 、顔面がはれる 、

シダキュアの効果

これまで投与した方の80~90%が改善したと報告されています。
最低でも3年間は毎日内服を継続する必要がありますが、1年目くらいから効果が現れ始めます。
3年間継続して内服された方では、内服を止めても症状改善が持続しますが、一部の方では、再度の内服開始が必要となる場合もあります。

② ミティキュア

ダニを原料としたエキスを含む薬剤であり、これを少量から投与し、維持量まで徐々に増やしていき、体を慣らしていくことで、ダニアレルギーの諸症状を改善する薬です。
投与開始後1週間は、ミティキュアダニ舌下錠3,300JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、ミティキュアダニ舌下錠10,000JAUを1日1回1錠、舌下に1分間とどめておいた後、飲み込みます。
その後5分間は、うがいや飲食を控えます。

主な副作用としてはシダキュアと同用のものがありますが、これらは抗アレルギー剤の併用、あるいはミティキュアの減量で副作用を軽減できますので、その場合は医師にご相談ください。
まれにアナフィラキシー 、血圧低下 、呼吸困難 、全身が赤くなる、顔面がむくむ 、息苦しくなる、喘息の悪化を来す場合があり、この場合は、直ちに内服を中止してください。

軽症の副作用の頻度は、ミティキュアで60~70%とシダキュアよりも多く、投与開始1カ月以内に認められ、1カ月経過すると、頻度・程度は軽減してきます。
喘息を合併するダニアレルギーの方の割合は30~40%とスギ花粉症でよりも多く、まれにミティキュアにより一時的に喘息の悪化を来す場合がありますので、シダキュアよりもやや注意が必要です。
副作用の頻度・程度を軽減するため、抗ヒスタミン剤を舌下投与開始1週間前から、投与開始後1ヶ月まで、内服継続していただく場合もあります。

ミティキュアの効果

3~5年間は毎日内服を継続する必要がありますが、開始して2~3ヶ月で効果が現れ始めます。
継続して内服された方では、内服を止めても症状改善が持続しますが、一部の方では、再度の内服開始が必要となる場合もあります。

文責 片桐真樹子 Katagiri Makiko M.D.,Ph.D

  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • アイフレイルアドバイスドクター
  • 健康気象アドバイザー 日本頭痛学会

自らも片頭痛持ちである経験から頭痛診療を学び、頭痛と眼科疾患との関連を研究。2023年3つの診療科が協力して頭痛診療をするお茶の水頭痛めまいクリニック副院長就任。

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