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前庭性片頭痛

前庭性片頭痛はめまいのある片頭痛

前庭性片頭痛は、めまい発作を繰り返す方で、めまい発作時の半数以上に頭痛を始めとする片頭痛の症状が認められる病気です。

前庭性片頭痛は古くて新しい病気

片頭痛の患者さんにめまい発作が起きることは昔から知られていましたが、診断基準が作成されたのは最近であり、古くて新しい病気といえます。
Kayan & Hood の論文は、片頭痛とめまいの関係を論じた研究です。
彼らによれば、片頭痛の方に、聞こえの悪化とめまいの症状を59%の方が訴えました。
一方、緊張型頭痛では同様の症状があった方は30%でした。したがって、片頭痛ではより有意に、聞こえとめまいの合併が高率でした。

片頭痛の患者さんは、頭痛症状に気を取られてしまいがちですが、同時に、耳鼻科を受診し、めまいや難聴、特に低音域の難聴が無いかどうかも診断する必要があるといえます。

前庭性片頭痛の症状

数分間から数時間、または数日続く、日常生活に支障が出るような回転性めまいが特徴です。
また、耳鳴りや聞こえにくいといった耳の症状を伴うことがあります。
音や光への過敏性や、閃輝暗点がめまいの前兆として出ることがあります。
ただし、そのまま頭痛を起こさないこともあるので、めまいの原因が片頭痛とは全く別のものだと思われてしまうこともあり注意が必要です。

前庭性片頭痛の治療

片頭痛の治療が前庭性のめまいにも有効であることが言われています。
明らかな難聴がある場合には、難聴の治療も受けていただくことでより効果が期待できます。

当クリニックでは、脳神経外科および耳鼻科で協力して診療を行いますので、より詳細な検査と診断、治療が可能です。

文責 熊川孝三 Kumakawa Kozo M.D.,Ph.D.
耳鼻咽喉科専門医・指導医

日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医
昭和大学医学部耳鼻咽喉科客員教授
日本演奏芸術医学研究会理事

虎の門病院耳鼻咽喉科にて人工内耳・耳硬化症をはじめとする数多くの手術を施行。
また日本初の聴性脳幹インプラントに成功。
虎の門病院耳鼻咽喉科部長・聴覚センター長を退任後、現在、赤坂虎の門クリニック耳鼻科部長。
2023年3つの診療科が協力して頭痛診療をするお茶の水頭痛めまいクリニック顧問に就任。

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