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WEB講演会の座長無事終了しました。

[2023.05.21]

こんにちは、院長の片桐彰久です。

片桐の「片」は片頭痛の「片」です。

WEB講演会の座長を務めました

東京女子医科大学脳外科客員教授の清水俊彦先生を迎えてのWEB講演の座長が無事に終了いたしました。

講演の内容から何点か重要なことをお伝えしたいと思います。

脳過敏症候群

清水先生がいつも強調していらっしゃるのは、「片頭痛は脳の過敏性を伴う状態」ということです。清水先生は「脳過敏症候群」という概念を提唱されています。

これを放置したり、鎮痛薬でごまかしていたりすると、脳はどんどんエネルギーを貯めて、最後にチカチカという前兆を伴う片頭痛を起こします。

前兆を伴わない、一見緊張型頭痛のような弱い頭痛も、片頭痛の方の場合は片頭痛の予兆の症状なので、この時点で鎮痛薬で様子を見ずに、しっかりと脳の過敏性を落ち着かせなければいけません。

私自身は、清水先生の頭痛外来で勉強させていただいた経験があるので、清水先生のやり方に乗っ取り、脳波の検査も外来で行っております。

清水先生の講演会では、脳過敏症候群の場合、予防内服によって、脳の過敏性を抑えることが必要で、その上でCGRP関連製剤を使っていく必要性をお話しなさっていました。

商品名「レイボー」はトリプタン製剤に寄り添って

また、昨日は、昨年から使えるようになった商品名「レイボー」というジタン系の薬の使い方を清水先生がレクチャーしてくださっていました。

この薬は、よく効く薬ですが、脳にダイレクトに作用しますので、眠気やめまいなどの副作用を訴える方がやはり一定数いらっしゃいます。

しかし、鎮痛薬を飲みすぎて効かなくなっていたり、トリプタンでも効かない方の、最後の砦、使い方を間違えなければ大変良い薬だと思っております。

清水先生もレイボーは「トリプタンに寄り添って生きる道」が一番良いとおっしゃっていました。次回の国際学会で詳しいデータを発表してくださるとのことなので、また楽しみにしております。

今日登場した薬剤につきましては、外来でご相談ください。

清水先生弟子として開業にも太鼓判を押していただきました。

文責 片桐彰久 Katagiri Akihisa M.D.,Ph.D.

脳神経外科専門医・指導医 

日本頭痛学会・脳卒中学会・脳血管内治療学会・日本臨床高気圧酸素学会など 多くの学会の専門医・指導医を持つ。

妻と息子が片頭痛持ちであったことから頭痛診療を学び、板橋中央総合病院で頭痛外来を開設。片頭痛予防の抗CGRP製剤は区西北部医療圏で1番の使用経験を持つ。2023年9月に3つの診療科が協力して頭痛診療をするお茶の水頭痛めまいクリニックを開設。

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